結論から言うと「 7秒は弱いはあまりに乱暴すぎる」です。
以下、システム関連のお話。
結論
3行以上の文章が読めない人のために、先に結論を書きます。
・7秒わずかのカバー率は低め。 ・だが、曲との相性次第で輝くこともある。
・放置編成では、7秒のダメージガードが強い。
デレステの特技仕様
デレステの特技は「△確率でn秒毎に○○の間」発動し、この区間のノーツに恩恵があります。たとえば10秒毎に発動する場合は、5秒よりも7秒のほうが恩恵が大きいわけですね。デレステの特技の強さを語る人は、基本的にこの「カバー率」を強さの指標としています。
……いやいやちょっと待てよと。△確率を無視するなとお思いになったかもしれません。スコアタで使うような特技は高確率か中確率で、発動率の差を考慮しても中確率のほうが優秀なことはままあります。さらに発動率のポテンシャルを振れば、高確率は確定、中確率も94%程度まで発動率を上げることが出来ます。全発動するまで試行を重ねることも不可能ではないのです。
ですが理論値しか考えられない人というのはどこにでもいるもので、やたら中確率を神聖視して語る人の中には稀に、理論値しか見えない計算機バトラーがいます。あれは強いからこっちはゴミになったオワコン、みたいなことを言う人に多いです。十分に注意しましょう。
あと、n秒毎に、のカウントは0秒地点から始まりますが、この0秒地点では発動しません。最初の発動はn秒の地点になります。4秒毎の特技は4秒後から発動開始だけど、13秒毎の特技は13秒経たないと発動開始しない、ということです。
以下ではスキルレベル10を仮定します。
7高わずかは……
それでは見てみましょう。デレステの特技にはカバー率タイプ(筆者の造語)と呼ばれるものがあり、特技種ごとに組み合わせが決まっています。それを表にして全部見ちゃいましょう。ドン。
|秒毎に(秒)|△確率で|発動時間|発動時間(秒)|カバー率|発動率考慮カバー率|
|7|中|少し|6|85.7%|80.8%|
|9|中|しばらく|7.5|83.3%|78.5%|
|11|中|かなり|9|81.8%|77.1%|
|4|高|一瞬|3|75.0%|75.0%|
|6|中|わずか|4.5|75.0%|70.7%|
|13|高|かなり|9|69.2%|69.2%|
|11|高|しばらく|7.5|68.2%|68.2%|
|9|高|少し|6|66.7%|66.7%|
|7|高|わずか|4.5|64.3%|64.3%|
カバー率は発動率ポテンシャル10を仮定しています。大事なのは
スキル種によっては一部の秒数しかない、ということです。つーか7中って現状オバロとコンボナぐらいしかありません。この表でいえばフォーカスは6中、アンサンブルは4高、コンセやチューニングは11中がカバー率的には最強だったりします。
さて、この表を見ると、上の方には発動不確定ながらも中確率が並びます。その下に控える確定発動かつ中確率なみのカバー率である4高の優秀さが際立ちますね。次に4高とカバー率が同じで中確率とやや弱めな6中、最後に高確率がずらりと並びます。その中でも
7高はぶっちぎりのカバー率最下位を記録してしまいました。これが一般に、7高は弱いと言われるゆえんです。
あ、「せっかくフェス限引いたのに7高じゃやっぱクソじゃん」とか言わないで!最後まで読んでいってくださいね。
7高少しなら?
折角なので、他のカバー率タイプも見ていきましょう。まずは○○アクト系。
|秒毎に(秒)|△確率で|発動時間|発動時間(秒)|カバー率|
|7|高|少し|6|85.7%|
|9|高|しばらく|7.5|83.3%|
|11|高|かなり|9|81.8%|
アクトでは逆に7高のカバー率が高くなっています。これは上の汎用的なカバータイプよりやや長くなっているからです。上の表と見比べて見ましょう。「7」「高」だけで決めつけるのは早計です。
次はスキブです。
|秒毎に(秒)|△確率で|発動時間|発動時間(秒)|カバー率|発動率考慮カバー率|
|8|高|しばらく|7.5|93.8%|93.8%|
|10|高|かなり|9|90.0%|90.0%|
|7|高|少し|6|85.7%|85.7%|
**スキブの7高はカバー率が低くなってしまいました。**スキブは可能な限りカバー率が高くなるようにデザインされていますが、6秒毎に6秒発動はさすがに強すぎるので7秒毎になったのでしょう。たぶん。
最後はライフ回復です。
|秒毎に(秒)|△確率で|発動時間|発動時間(秒)|カバー率|発動率考慮カバー率|
|9|中|少し|6|66.7%|62.8%|
|7|中|わずか|4.5|64.3%|60.6%|
|13|高|しばらく|7.5|57.7%|57.7%|
|8|高|わずか|4.5|56.3%|56.3%|
|11|高|少し|6|54.5%|54.5%|
ライフ回復の役割はちょっと特殊なので、カバー率すなわち強さというわけでもないのですが、7秒わずか回復はなかなかのカバー率を誇っています。回復は逆に、全体的にカバー率が低めですね。
このように7秒スキルのカバー率が高いか低いかは、スキル種によって変わります。
諦めるのはまだ早い、相性次第?
レゾナンス編成という編成がございます。詳しくは割愛しますが、全てのスキルの秒数を揃えて、スキルの発動中に爆発的なスコアを生み出そうというコンセプトの編成です。様々なスキルの兼ね合いから現状、7高、9高、11高のどれかで揃えるのが一般的です。これら3つを再掲してみます。
|秒毎に(秒)|△確率で|発動時間|発動時間(秒)|カバー率|
|11|高|しばらく|7.5|68.2%|
|9|高|少し|6|66.7%|
|7|高|わずか|4.5|64.3%|
デレステのスキルは、発動している区間のノーツに恩恵があるのでした。なので、せっかくスキルが発動してもその区間にノーツが無ければ意味がなく、その影響はスキルを重ねがけするレゾナンス編成では顕著です。レゾ編成では編成と曲との相性が大事で、その影響はカバー率の小さな差などひっくりかえすほど大きいです。
というわけで、 7高だから使えないと決めつけるのは、完全に間違いです。
放置編成では
放置編成というのがあります。これは判定強化やダメガを駆使して画面に触ることなく曲をスコアSクリアできるという夢のような編成で、音ゲーという概念を無に帰すような代物ですが、それはさておき。
放置編成にはダメージガードのスキルを入れます。判定強化の隙間でライフが減るのを防ぐのが役割ですが、放置編成で一番危ないのは、実は開幕です。これは先述のように、「0秒地点ではスキルが発動しない」から、開始直後は無防備になってしまうということですね。判定強化系のスキル周期は最短でも9秒と遅めで、開幕いちはやく発動してライブ失敗を防ぐのが、ダメガの一番大きな役割です。そしてこのために、
放置編成のダメガは基本的に7秒が用いられます。
放置編成では特技発動率を上げ、中確率でも確定発動にできるため、7高を採用するメリットはないように見えますが、研究が進み、曲によっては7高ダメガでも完走できることが判明しています。高確率を採用すると特技発動率を盛る必要がなくなるため、センターをファンアップにしてファン活が捗る、などのメリットがあります。
放置編成では7秒ダメガが活躍します。
でも最近、「7高少しダメガ」のSSRヘレンさんが出てきたので、近い将来SRダメガ自体が放置編成に入らなくなるかもしれません。こればっかりは仕方ないね。
結論(再掲)
・7秒わずかのカバー率は、基本的には低め。スキル種による。
・曲との相性次第で輝くこともある。
・放置編成では、7秒のダメージガードが強い。
なんでこんな記事を書いたかというと、うちの担当3枚中2枚が7秒なんですよ。